
「風船と空性についての考察:花は散らない」
飴玉のように鮮やかで、浮雲のように軽やかで、触れるひとの心を空の上にいざなう特別な玩具。そんな風船につきまとって離れない、絶対的な事実があります。それは、しぼむということ。空気という目に見えないものから形づくられ、数日のうちにしぼみ、簡単に割れてしまう風船。この作品では、風船でつくった立体作品の劣化観察を通して、仏教がとなえる空哲学や日本的な無常観について表現することに挑戦しました。
拡げたものといえば、トランプでしょうか。手でシャーっと拡げて並べるやつ、意外に難しいんです。大学で思い切ってマジックを始めて、貴重な経験をしたり、いろんな人に出会えたりして、いい思い出です。
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「ミチガエル」
世界中には実に多様な種類のカエルが生息しています。自分が好きな、美しく可愛らしいカエルたちを、カエルに興味のない人や少し抵抗感を感じている人にも知ってもらいたいというコンセプトから製作しました。ただ図鑑のように並べるのではなく、サイズや形、色や柄、カエルの特徴などから多角的にそれぞれのカエルを比較することができるようにこだわってデザインを作っています。

「学科展ポスター」
年に1度、グラフィックデザイン学科の日々の成果を発表する展覧会のポスターを課題で制作しました。様々な個性を持った学生が同じキャンパスの中でともに暮らしながら発展していくという発想から、建築物が個性的な増築を繰り返しながら大きくなっていくようなイメージで、手作業で模型から作っています。絵本の中から出てきたようなかわいらしいビジュアルにすることで、明るく親しみやすい学科の雰囲気を表そうとしています。