
「Sense of Life」
“森の奥へと続く道”。 アイヌ語でそんな意味を持つたいまぐら。25年前、私の両親はこの地に移り住んできた。当たり前だからこそ、おろそかになりがちな暮らしをつくる“かけら”の一つ一つに向き合って、楽しむこと。その感覚が私たちの毎日を豊かにしていく。季節の変化に目を凝らす育て、こしらえ、使う、食べる。暮らすことは生きること。日々をこしらえていく感覚を感じてもらいたいと思い、4つのテーマで冊子を製作した。
私がこの4年間で拡げたことは、散歩範囲です。山形での私の主な交通手段は、歩くこと。いつもより丁寧に周りを見渡しながら。素敵なお店や人に出会い、季節の変化に嬉しくなる散歩は、私の大切な趣味になりました。
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「わけあいわけありりんご」
“わけありりんご”を通じて岩手のりんごの魅力を知ってもらえる仕組みの提案。高級りんごの産地である岩手県。しかし値段が高く、知名度も低い。そこで、厳しい品質基準に届かず、安く流通しているわけありりんごに注目した。わけありりんごは傷ついた部分を治そうと多くの栄養を補給するので、糖度も栄養価もアップする。いわてりんごの魅力を知ってもらうとともに、わけありりんごの好感度UPとりんご農家の応援をテーマにした。

「S・カルマ氏の犯罪」
安部公房の「S・カルマ氏の犯罪」の装丁。カルマ氏が名前を奪われ、自らの存在権までも失っていく様子を、そのきっかけとなる名刺で顔を覆い隠すことで表現。名刺のサイズは実寸。見返しはカルマ氏の中に広がる砂漠をイメージした。